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遺伝子組換え技術を使うメリット

農林水産業・食品産業等では遺伝子組換え技術の応用により、画期的な新品種の作出や、生産工程の効率化等といったことが可能です。
21世紀半ばには世界の総人口は100億人の時代になります。食糧不足と地球環境の破壊はますます深刻になることが予想されます。
遺伝子組換え技術は今後の食料問題、地球環境問題等を解決するためのキーテクノロジーの一つとして期待されます。
遺伝子組換え技術の利用により、ある生物から有用な遺伝子を取り出し、他の生物に導入することで、農作物の品種改良の範囲を大幅に拡大することができます。
農作物を利用して自然の状態で分解するプラスチック製品を作ることやエネルギー資源として用いることも可能です。これまでと全く異なった農作物の利用形態が浮上してくることでしょう。

遺伝子組み換え作物の種類

すでに商品化されている遺伝子組み換え作物の種類はいろいろありますが、現在までにアメリカやカナダで商品化されている遺伝子組み換え作物の代表的な機能としては、除草剤に対する耐性、害虫に対する抵抗性、日もち向上性の3点があげられます。
その他、雄性不捻性・不捻性回復性の組み込みや、鉄分などの人体に有用な成分を多く含む作物、効率的なエネルギー生産を行う作物、きびしい環境下でも生育できる作物などの開発をめざした研究が進んでいます。

除草剤の影響を受けない農作物には、特定の除草剤の影響を受けなくするタンパク質を作る遺伝子が組み込まれています。
そのため、その除草剤をまいても枯れない農作物を作ることができます。
農作物を作るときには、雑草や農作物の種類に合わせて数種類の除草剤を何回もまかなくてはなりませんが、この除草剤の影響を受けない農作物を栽培することによって除草剤の使用回数や使用量を減らすことが可能になります。
現在、除草剤耐性遺伝子を導入した作物にはダイズやナタネなどがあり、グリホサートやグルホシネート、オキシニル系などの除草剤に強い性質をもつ品種が作られています。
除草剤の影響を受けないバクテリアや、除草剤を分解してしまう性質を持つバクテリアから、その部分のDNAを取り出して植物のDNAに組込み、除草剤に強い植物が作られます。