栄養素不足
日本人の食生活は、昭和40年頃を境にして、急激に変化しています。とくに、ファーストフードに代表される外食産業への依存度が、年々多くなっています。
ところが値段の安い割に、一見豪華でヴァラエティーにとんだこれらの食品も、その中身を調べるといろいろ問題があるようです。
それは、外食産業では経済効率を第一に考えるために、栄養のバランスは崩れ、安全性にも問題のある加工食品に頼る傾向が強いうえ、味付けも化学調味料中心になっているからです。
ファーストフードは、広くおやつとして食べることが多いのですが、このような食品に依存した食生活を続けていると、成人病をはじめとして多くの病気を招く結果になりかねません。
厚生省の最近の『国民栄養調査』によると、ファーストフードなど『調理済み食品』を多く摂取するとカロリー以外のすべての栄養素が不足することがわかりました。
とくにカルシウムやミネラル、ビタミン類などは極端に不足すると報告しています。
インスタント食品
インスタント食品というと真っ先にインスタント麺が連想されると思いますが、広い意味ではレトルト食品や缶詰、粉末食品、冷凍食品、保存食、フリーズドライなども含まれます。
食品の保存には塩漬け、乾燥、冷蔵などの方法がありますが、インスタント食品は保存性のほかに、すでに調理済みで、過熱するだけですぐに食べられるという性質があります。
インスタント食品は便利ではありますが、味気なくて食事の喜びという心理的な面で不満が残ります。また、食事の一部に利用するのならよいのですが、インスタント食品がメインになるような食事ですと、栄養の面でも問題があります。
頻繁に食べるような場合には偏食になるばかりでなく、ものによっては有害物質の蓄積につながります。便利さの裏側のマイナス面も考えて利用するようにしましょう。